私たちと同様、犬の体もほとんどが水分で構成されています。そのため、水分補給がいかに大切かを考えると、水を飲まない犬の様子は心配になるものです。
「犬が水を飲まないとき、どうすればいいの?」と思われるかもしれません。残念ながら、水分補給の大切さを言い聞かせて飲ませるわけにはいきませんよね!
そこで大切なのは、なぜ水を飲まないのかを探り、水を大好きになってもらえるよう工夫することです。ちょっとした方法で、犬にとって水をより魅力的に感じさせることができます。
大切なポイント
犬が水に興味を示さない原因には、精神的なものと身体的なものの両方が考えられます
水分不足は、食事不足よりもはるかに早く命に関わる状態になる可能性があります
子犬とシニア犬は、十分な水分を摂らないと脱水状態になりやすい傾向があります
獣医師は飼い主に、1日あたりの飲水量を確認するためのテストを行うよう勧めることがあります
原因不明で水を飲まない場合は、念のため早めに獣医師に診てもらうことをおすすめします
出典:Chiemesee2024、Pixabay
なぜ犬は水を飲まないの?
「どうしてうちの犬は水を飲まないんだろう?」と心配されているかもしれません。その心配はもっともです。水分摂取はほぼすべての身体機能に欠かせないため、飲水量が減ると非常に不安になりますよね。特に突然起こった場合や、ほかの体調不良のサインを伴う場合はなおさらです。
犬はよく動き回り、体温が上がりやすいため、本来はたくさん水を飲む動物です。そのため、水を飲みたがらない様子はとても心配です。
犬が水を飲まない場合は、まったく飲もうとしないのか、それとも飲む量が少なくなっているだけなのかを見極めることが大切です。まったく飲まない場合は脱水のリスクが高く、以前より飲む量が減った場合は少し安心できますが、それでも注意深く様子を見る必要があります。
よくある原因:ストレス、体の不調、環境の変化
犬の飲水量が減る原因はさまざまで、身体的な要因も精神的な要因も考えられます。体調が悪い犬が水を飲まないことは珍しくなく、原因は次のいずれかに当てはまることが多いです。
問題が口の中から始まることがあります。筆者のロットワイラーが抜歯手術を受けたとき、最初に気づいた不調のサインは、水を飲もうとしなかったことでした。
体のほかの部位に痛みがある場合も、飲水への意欲が下がることがあります。たとえば、首の痛みや整形外科的な症状を抱える犬は、頭を下げて水飲み器に近づくことがつらい場合があります。
食事は食べるのに水を飲まない場合は、吐き気が原因の可能性があります。吐き気を感じている犬は、口を何度もなめたり、よだれを垂らしたり、繰り返しゴクゴクと飲み込む動作をしたりすることがあります。
発熱、感染症、心臓病、がん、その他の全身性疾患を抱えた犬は、エネルギーや活力が低下して定期的に起き上がれなくなることがあり、その結果として水を飲まなくなることがあります。
精神的な面では、ストレスが飲水習慣に影響を与える主な要因の一つです。長年にわたって預かりトレーニングのサービスを提供してきた経験から、ストレスによって犬が水を飲まないケースは非常によく見られることを実感しています。特に、ペットホテル、保護施設、動物病院などの慣れない環境に置かれているときや、生活環境に大きな変化があったときに起こりやすいです。
📝 補足:
犬が恐怖を感じているとき、体はまず生存を優先します。安心・安全を感じられるようになるまで、食事・飲水・睡眠は一時的に後回しになることがあります。
犬が1日に飲むべき水の量はどのくらい?
飼い主として「犬は1日にどのくらいの水を飲めばいいの?」と気になることがあるかもしれません。水分は犬の体のほぼすべての機能に関わるものだけに、これはとても重要な問いです。
💡 ヒント:
犬の1日あたりの飲水量の目安は、体重1kgあたり約55〜60mlです。ただし、実際の飲水量はさまざまな要因によって変わることがあります。
そこで、愛犬がいつもより水を飲む量が減っていないかを確認するための簡単な方法があります。朝、水飲み器に入れた水の量を測り、夜にどれだけ残っているかを確認するだけです。これで1日の飲水量の目安がわかります。ただし、さまざまな要因を考慮する必要があります。
たとえば、病気の犬や暑い環境で運動している犬は必要な水分量が異なると、米国認定獣医栄養専門医のローラ・ゲイロード博士がDVM360の記事の中で説明しています。
食事の内容も関係します。缶詰やフレッシュフードを食べている犬は、食事から十分な水分を摂っているため、飲水量が少ない場合があります。また、水飲み器からこぼれた水や自然蒸発分、複数のペットが同じ水飲み器を使っている場合なども考慮しておきましょう。
子犬とシニア犬の水分補給について
子犬とシニア犬は、飲水量が減ったときに特に気をつける必要があります。十分な水分が得られないと、脱水状態になりやすい傾向があります。
子犬が水を飲まない場合、嘔吐・下痢・発熱による急激な水分損失は、体内の水分貯蔵量が少ない子犬にすばやくダメージを与えます。わずかな水分損失でも、健康に大きな影響を与えることがあります。
シニア犬は腎臓病などの疾患を抱えていることがあり、適切な水分バランスを保てなくなることがあります。
そのため、子犬やシニア犬が水を飲まない場合はより深刻な影響につながることがあります。飲水量の明らかな減少が続く場合は、注意深く様子を観察し、獣医師に相談することをおすすめします。
犬に水を飲ませるためにできること
愛犬の飲水量が減っていることを確認したら、次に「どうすれば水を飲ませられるか」という問いが出てきます。水分補給の大切さを言い聞かせたり、プレゼンを見せたりするわけにはいきませんよね!
幸いなことに、犬に水を飲んでもらうための方法はいくつかあり、そのほとんどは簡単に実践できます。
水に風味をつけて、より魅力的にしてあげましょう。ゲイロード博士のすすめによると、水に少量のチキンブロスを加える方法があります。
ドライフードの上に水をかけたり、ウェットフードに水を混ぜたりするのもよいでしょう。
💡 ヒント:
吐き気が原因で水を飲みたがらない場合は、少量の氷を与えてみましょう。
ブロスを試して水飲み器の場所も変えてみたけれど、それでも飲んでくれない?水なしの時間は1時間ごとに影響が出てきます。PawChampの専門家に状況を伝えて、今日中にアドバイスをもらいましょう。
水飲み器の工夫、水への風味づけ、日課の見直し
水に風味をつけるだけでなく、環境を少し変えることで飲水量を増やせることがあります。特にストレスが原因で水を飲まないと思われる場合に効果的です。
犬はいつもの習慣をとても大切にしていて、環境に少しでも変化があると生活がガラリと変わったように感じ、食事や水を拒むなど普段と異なる行動を見せることがあります。そのような場合、ストレスが原因のときにはどうすれば水を飲んでもらえるのでしょうか?
👉 例:
水飲み器に関するよく知られた方法の一つは、置き場所をより落ち着いた環境に移すことです。騒がしい場所にいることが、飲水拒否の原因になっている場合があるためです。
水を飲まないことが医療上の問題になるとき
水を飲まないことが深刻な影響につながるのは明らかです。犬の脱水症状はさまざまな形で現れますが、いつも気づきやすいとは限りません。
たとえば、術後に水を飲まない犬が脱水状態になることがありますが、手術後の犬は眠っていることが多く、あまり動かないため、脱水のサインに気づかないことがあります。
犬の脱水症状をあらかじめ知っておくと、早めに気づくことができます。以下のようなサインに注意しましょう。
歯茎が乾燥してベタついている
粘り気のある唾液
乾燥してくぼんだ眼球
乾燥した鼻と口
肩甲骨の間の皮膚をつまんで引き上げたとき、元に戻らずテント状に残る(皮膚テスト)
元気がない
PawChampにできること
犬が水飲み器から離れていくときには、必ず何らかの理由があります。ストレス、日課の変化、あるいは健康上の問題など、どれが原因かを特定することが一番難しいところです。PawChampはその解決をサポートします。
アプリ内のチャット機能でドッグトレーナーや行動コンサルタントに直接つながることができ、愛犬の様子を具体的に伝えてその日のうちにアドバイスをもらうことができます
ステップバイステップのエクササイズで、飲水拒否の裏に潜むストレスや不安を和らげる助けになります
進捗を毎日記録することで、飲水量の変化を早期に把握でき、獣医師に見せるための具体的なデータとして活用できます
ブロスを試して水飲み器の場所も変えてみたのに、まだ水に口をつけてくれない?PawChampの専門家に状況を教えてください。アプリ内で24時間365日対応しており、ストレスが原因なのか、習慣の問題なのか、それとも獣医師に診てもらうべきタイミングなのかを一緒に確認してくれます。
まとめ
犬が水を飲まない場合は、特にその状態が続いている場合や体調不良のサインを伴う場合には、注意が必要です。犬の脱水症状は急速に深刻化することがあり(特にシニア犬や子犬の場合)、初期のサインに気づかないこともあります。「なぜうちの犬は水を飲まないのだろう?」と頭を抱えているなら、様子見をするのではなく、できるだけ早めに獣医師に診てもらうことをおすすめします。特に元気がない、嘔吐している、下痢がある、食事を拒んでいる、またはその他の気になるサインが見られる場合はなおさらです。
参考文献
Gaylord, L. How much water should a dog drink? DVM360, 2024.(公開前にタイトルと年を要確認)

